「おもしろい地域には、おもしろいデザイナーがいる:地域×デザインの実践」発売記念!著者の新山直広さんにいろいろ聞いてみた!<前編>

勉強せずには2
原研哉さんの帯文に著者一同、背筋が伸びた「おもデザ本」こと、日本各地で働く21人のローカルデザイナーたちが、それぞれに根を下ろした場所で奮闘し、都市部とは方向性の違う「地域に求められるデザイン」を模索しながら、地域に順応・進化して行った様子~彼らの取り組みや日常をリアルに紹介した一冊。
ベンチマークとなる各地デザイナーの活動を目にすれば、現在ローカルで働くデザイナーや、これからローカルで働きたいと思っている若者たちも、きっと勇気をもらい、背中を押されるに違いない。
「地方の未来に光を灯す」そんな願いを込めて、僕(BRIDGE KUMAMOTO代表かつあきも)も寄稿しています!

今回は、前回の坂本さんと共に著者の1人である、福井県鯖江市のデザイン事務所「TSUGI」代表、新山直広(にいやま・なおひろ)さんにお話を聞いてみました。

TSUGIオフィスの様子。ウェブサイトより
TSUGIオフィスの様子。ウェブサイトより

 

■新山 直広(にいやま・なおひろ)さん
産地特化型デザイン事務所「TSUGI」代表。
2009年に大阪から人口約4,200人の町、福井県鯖江市河和田(かわだ)地区に移住。
応用芸術研究所を経て、鯖江市役所在職中の2013年にTSUGIを結成。以降、未来の産地を醸成する様々なプロジェクトを展開し、2015年に法人化。
企業のブランディングや全国でのPOPUPショップの出店、体験型マーケット「RENEW(リニュー)」の開催、オリジナルアクセサリーブランド「Sur」の制作・販売など、“産地直結型”のクリエイティブカンパニーとしてさまざまな活動を行っている。
https://tsugilab.com/


「市の職員として働いていた」異色な経験が、現在のデザイナー活動に生きている。

かつあき
新山さんと初めてお会いしたのは2108年でしたよね、あれから変化はありましたか?

新山さん
当時はまだバックオフィスが3人でしたが、今は11人に増えました。
あの後お店(SAVA! STORE)を作ったりしたこともあったので。現在デザイナー5人、ショップ経営3人、バックオフィス3人の体制でやっています。

かつあき
すごく増えましたね!
もともと新山さんは大阪出身で、鯖江市役所で働かれていました。デザイナーとしてはかなり特異な経歴ですね。

新山さん
そうですね、もう遠い昔のように思えますが、行政で働いていたことは本当に良い経験でした。

かつあき
新山さんは実際に行政側に入っていたことで、今それが大きな強みに繋がっていると思いますが、いかがですか?

新山さん
そうですね、行政の中で働いた経験は確かに生きていると思います。現在、年間10件程度、全体の6分の1ぐらいの割合で行政の仕事をやっています。行政独特のセオリーと、そこで働く職員さんの気持ちが分かる、といった部分は経験のおかげですね。一般的な会社的組織ではないので、どう議会を通すか、どう上の人間に働きかけるか、など一緒に作戦会議をすることもあります。
そうそう、最近は福井県庁が特にオモシロイんですよ。「政策デザイン」というプロジェクトがあって……これは「さがデザイン」に近いと思うのですが、福井も今それをやっているんです。今までのやり方だと、最初に仕様書があり、それに従って提案するのが普通ですが、今僕らは次年度計画のゼロベースから一緒に考えさせてもらっているんですよ。こちらが意見を述べて、これはいい!となったら、予算要求や事業化に向けた動きを職員さんが行う、そしてそれが最終的に通ったら、我々に仕事が来るわけではなく、再度正式なプロポーザル(各社の企画提案)を行うんですね。
そこで自分たちが負けることもあるんですが、上流からしっかりデザインできる、というところが自分に向いているし、そのような動きが大好きなんです。たぶん、佐藤さんも同じだと思いますが、最初の根っこの部分から関わること、それを福井県で実現できているのは、本当に楽しいです。

かつあき
政治家ではないけれど、民間の立場から政策に関わることができる、というのは、すごく良いですよね。特にデザイン文脈でそれをできるのは、本当にいいなと思います。北九州市でもそうですが、最近は県や市の中に、クリエイティブディレクターが増えていますよね、各種仕様書やプロポーザルの仕組なども彼らがチェックしている、という話を聞いたことがあります。
ところで、福井県だとやはり県のチカラが圧倒的なんですか?例えば鯖江市など、市の方はどんな感じなのでしょう?

新山さん
力関係として、福井県はかなり強い方ですね。福井県庁の立地がまず、権力の象徴のような感じですよ。昔、お城があった跡地に、県庁のビルが建っている。要は、お堀に囲まれた中心に県庁があるので、昔の「藩」のイメージをそのまま引き継いでいるような、ものすごく権力的な感じを醸し出していますよね。福井と佐賀は、そのような点で近いものがあるかもしれません。
ただ、2019年に新しい知事になってから、すごく良くなっていて、今、本当に楽しいです。
市についてお話しすると……県が圧倒的に強い中でも、鯖江市役所は独自路線を取っていて、「まちづくり」分野では福井県庁よりも名が知れていたりします。鯖江市自体「まちづくり」に対してクレバーな動きをしていますから。それに人口7万人以下の町で、市民自体が一つになりやすい面もありますね。

新山さん

ローカルデザイナーには、すごい価値がある。「ローカルデザイナー像」の定義を宣言し、各地のデザイナー同士を繋ぎたい。

かつあき
今回この本を出した経緯を教えていただけますか?

新山さん
いくつか複合的な要素があったと思います。
まず1つ目は、ローカルデザイナーにはものすごい価値があるんじゃないか?と気づいて来たことがありますね。
都市部のデザイナーと、地方のデザイナーは、同じデザイナーでも、少し領域が違うんですよね。同じ体操でも、新体操と機械体操の違い、のように、使う筋肉が違ったり、頭を使う方向が違ったりする。都市部のデザイナーが「消費」のためのデザインだとしたら、地方は逆に「生産地」のためのデザインというか……その生産地としての、あるべき「デザイナー像」のようなものを、きちんと価値として見せることができればいいな、と3年程前からぼんやり考えていました。それが1つ目の要素です。

2つ目は、各地で活動しているローカルデザイナー同士を繋ぎたい、という想いがあったことです。僕自身もそうですが、孤軍奮闘している各地のデザイナーの皆さん、同じ感覚を持っている者同士が繋がって、コミュニティのようなものを作れれば……きっとものすごく良い仲間になれるんじゃないか、という感じがありました。それも理由の一つで、各地のデザイナーさんをお呼びして、例のRENEWの「まち/人/しごと」を開催したんです。
それこそ、佐藤さんにも出ていただきましたが、結果としては、皆さん思った以上に仲良くなりましたよね。

かつあき
RENEWに出てみて僕も実感したんですが、みんな立場が近いからなのか、すごくお互いをリスペクトする感じが自然にあって、本当に良い感じでした。何とも言えない優しさというか……みんな同じ方向を見ていることや、同じような課題にぶち当たっていることなど、共通する部分が土台にあるからだろうなと思いました。

新山さん
各地で頑張っているローカルデザイナーには、ものすごくシンパシーを感じます。オフィスキャンプの坂本さんとも同じ感覚で、ローカルデザイナーの定義を打ち立てるような、「宣言」のようなことをしたいよね、サミットをやろうか、という話をしていました。そんな中で、ちょうど中川政七商店さんのトークイベントがあって、僕と坂本さんが出演したところを、学芸出版の編集者がご覧になってくれていたんです。そこからお声がかかって、書籍を出す流れになりました。

ローカルデザイナーの働き方・生活・生き様を、リアルにあぶり出す本に。

かつあき
この書籍では、21人の地域デザイナーさんが寄稿されていますよね、この方々を選んだ理由を教えてください。

新山さん
最初は、「うなぎの寝床」の白水くんのように、グラフィックデザイナーではないけれど「広義のデザイン」の最先端を行っているような方々を、と考えていたんです。ただ、そうなってくると「そもそもデザイナーって何?」というような話になってきてしまうこともあり、ここはぐっと我慢して……基本的にグラフィックデザインやブランディングの文脈から選出しよう、ということになりました。ですから今回は、「ザ・デザイナー」というような方を中心にお声掛けしています。

かつあき
確かに、今までにない座組だな、という印象がありますね。白水さんは、デザインを上手に活用しながら、まちづくりをされていますが、こういう方が多く入るとまた印象が変わりますよね。

新山さん
進めていく中で編集方針が固まってきて、やはりある程度グラフィックの部分で絞る方向性で、ということになったんです。それと、各地からバランスよく選出することも意識しました。山形県は3人掲載していますが……山形はバケモノだらけだったので、絞るのに大変苦労しました。いろいろ考えた結果、それでもやっぱりこの3人は外せない、ということになりまして。
進めて行く中で面白かった発見は、人によって「サイズ」に違いがある、ということでした。
集落でやっている人、市町単位でやっている人、県単位でやっている人、それを飛び越えてローカルを行き来している人……例えば「トランクデザイン」堀内くんなどはその一番分かりやすい例です。
同じ地方デザイナーといっても、それぞれ活動する領域がちょっとずつ違うことは、面白いなと思いました。

かつあき
そういえば、僕も地域デザイナーの皆さんに共通する特徴を発見しました。
皆さん、ちゃんと賞に応募したり、デザイン活動をしっかり外に向けて発信している印象を受けました。地域に足を着けていながら、内側だけを向いているわけではなく、ちゃんと外にも向いている、しかもそれを肩肘張らずにサラッとやっている感じがある。それまで僕はあまり考えたことがなかったんですが、そういった社会的評価を上げていくような対外的な動きも、どんどんやって行こうと刺激を受けました。

新山さん
そうですね、彼らがそういった動きをしていたからこそ、僕らも彼らを発見できた、というのはありますね。各地で面白い活動をしている人たちは、本当はもっといるかもしれないけれど、外に発信していないと僕らも気付くことができない。ですから、今回の21人は、社会やメディアとの接点を意識して活動して来た人達で、それが結果的に選出に繋がった、ということかもしれません。
ただ、面白いのは、この本の中で、彼らのプロフィールに受賞記録を載せない、と。そこにこだわったことです。各デザイナーの活動結果を報告するような、単なる作品集になってしまわないように、そしてソーシャル的な印象が強くなり過ぎないように、そこは意識しました。それと、活字にこだわった、ということもあります。最初は写真を大きくレイアウトしていましたが、作品集ではなくて、もっと彼らの働き方や、生活、生き様みたいなものがあぶり出されるような、リアルなものにしていこうという意図をもって作りました。

かつあき

各地に「インタウンデザイナー」が増えていくことで、日本全体が良くなる。

かつあき
どんな人に読んで欲しいですか?読者のイメージはあります?

新山さん
一番読んで欲しいのは、地方で働く選択肢をうっすら持ってはいるけれど、どうしたら良いか分からない人たちです。地方で働くことに興味はあるけれど、どうやって仕事を取るのか分からない、足掛かりがない、など具体的なイメージができないと思うんですよ。この本には、地方デザイナーの様々なスタイルをリアルに紹介しているから、自分はどの人に近いとか、このやり方が理想的だとか、自分にとってのベンチマークを発見することができると思います。
各地に「インタウンデザイナー」が増えていくことで、結果的に日本全体が良くなると、僕は思っているんですよね。ですから、この本を読んで、地方で働くことを具体的に考えるデザイナーが増えてくれれば良いなと思います。

かつあき
そういう人達が増えると、全国組織の「インタウンデザイナー協会」のようなものが、できそうですね。

新山さん
地方だと「協会」よりも、「寄り合い」とか「組合」みたいな感じですね!笑

かつあき
それでは、少し話を戻しまして……新山さんが今一番、気になる地域があれば教えてください。

新山さん
沢山ありますが、ぱっと浮かんだのは、長崎県・雲仙の小浜温泉です。あの地域はすごく気になっています。最近、料理人が移住していたり、レストランができたり、地方専門のホテルコンサルなどが、これから小浜温泉で何かしようとしているらしい、という話が聞こえてきたり……ちょっと面白い動きがありそうなので。それと鯖江市と小浜市が似ている、ということを言われることもあって、今とても意識しています。

それともう一つは、長野県の御代田(みよた)です。移住者が増えていて、人口が爆増しているんですよ。しかも移住者がクリエイターばかり。それこそ「ジャスパー・モリソン」出身のプロダクトデザイナー熊野さんや、「TSDO(2018年に社名変更:旧社名は佐藤卓デザイン事務所)」出身のデザイナーなども。
移住の理由がまた面白い!御代田の隣町である軽井沢に「風越学園(かざこしがくえん)」という小中一貫校があって、ここの教育方針がオモシロイらしいんですよね。コロナでリモートが当たり前、どこでも仕事ができるという状況になって来た中で、移住の選択肢が出てきた。その移住先として「教育」で住む場所を決める、という新しい尺度ができたんです。1時間程度で東京や大阪に行けるという立地も良いのだと思いますが、ここの人口が爆増しているのが、今すごく気になっています。

<後編に続きます!>

おもデザ本1

MEMO

■原 研哉(はら・けんや)
1958年生まれ、岡山県岡山市出身のグラフィックデザイナー。株式会社日本デザインセンター代表取締役。武蔵野美術大学教授や、日本グラフィックデザイナー協会副会長も務める。
「もの」のデザインと同様に「こと」のデザインを重視して活動中。
2002年より無印良品のアートディレクターを務め、他にも松屋銀座、森ビル、蔦屋書店、GINZA SIX、MIKIMOTOなどのVIを手がける。また長野オリンピックの開・閉会式プログラムや、 2005年愛知万博の公式ポスターを制作するなど日本の文化に深く根ざした仕事も多い。
2007年、2009年にはパリ・ミラノ・東京で「TOKYO FIBER ─ SENSEWARE展」を、 2008-2009年には「JAPAN CAR展」をパリとロンドンの科学博物館で開催するなど、 産業の潜在力を展覧会を通して可視化し、広く世界に広げていく仕事に注力。
https://www.ndc.co.jp/hara/

■さがデザイン
佐賀県政推進上の視点のひとつとして2015年度に誕生。県の職員とクリエイターが協働することでミッションとコンセプトを明確にし、デザインの力で佐賀県全体をより良くしていくことを目指した佐賀県独自の取り組みで、デザインを使って佐賀県を見つめ直し、新たな光の当て方を見つける試み。コンセプトメイクや具体的な解決策の提案、そして誰もが心地よく関われる場づくりまで含め、ひとつの事業に「一貫した軸を通すこと」で事業そのものが息づき、県民の想いも反映され、気持ちの込もった施策にする。
https://sy.pref.saga.lg.jp/saga-design/

■RENEW(リニュー)
“見て・知って・体験する” 作り手たちとつながる体感型マーケット。
福井県の鯖江市・越前市・越前町で開催される、持続可能な地域づくりを目指した工房見学イベントで、会期中は、越前漆器・越前和紙・越前打刃物・越前箪笥・越前焼・眼鏡・繊維の7分野の工房・企業を一斉開放し、見学やワークショップを通じて、一般の人々が作り手の想いや背景を知り、技術を体験しながら商品の購入を楽しめる。また、RENEWでは狭義の産業観光だけにとどまらず、社会的意義の高い活動を行う全国各地のローカルプレーヤーが産地に集う、国内最大規模となる一大マーケット、「まち/ひと/しごと -Locaism Expo Fukui-」も開催。
https://renew-fukui.com/

■「まち/ひと/しごと -Localism Expo Fukui-」
全国の社会的意義の高い活動を紹介するショップ型の博覧会。
「暮らし・食・教育・福祉・ものづくり・コミュニティ」といったキーワードで、全国から多様な産品やプレイヤーが集合し、会場内で展示・販売・トーク・ワークショップを繰り広げる。当事者から直に想いやストーリーを聞くことで、これからの地域や暮らしのあり方のヒントを見つける場ともなる。
https://www.chisou.go.jp/sousei/mahishi_index.html
※参考)まち・ひと・しごと創生
内閣府が2014年に開始した政策。人口急減・超高齢化という日本が直面する大きな課題に対し、政府一体となって取り組み、各地域がそれぞれの特徴を活かした自律的で持続的な社会を創生することを目指すもの。

■坂本大祐(さかもと・だいすけ)
合同会社オフィスキャンプ 代表。
2006年、31歳で奈良県吉野郡東吉野村に移住しデザイナーとして活躍。
2015年、行政と共にコワーキングスペース「オフィスキャンプ東吉野」を立ち上げた後、2016年に「クリエイティブファーム・合同会社オフィスキャンプ」を設立。
この会社には、デザイナー・カメラマン・編集者・クリエイターなど多種多様な約20名のメンバーが所属し、各自が自分の地元でクリエイター活動を行いながら、コワーキングスペースの管理運営も行っている。
https://officecamp-nara.com/

■中川政七商店
享保元年(1716)に奈良に創業以来、手績み手織りの麻織物を扱い続けている。
近年は工芸をベースにしたSPA業態を確立し、全国に直営店を展開。
そのノウハウをベースに業界特化型のコンサルティング事業も行っている。
https://www.nakagawa-masashichi.jp/

■白水 高広(しらみず・たかひろ)
福岡県八女市にある地域文化商社「うなぎの寝床」代表。
2009年8月厚生労働省の雇用創出事業「九州ちくご元気計画」プロジェクト推進に携わり、2011年グッドデザイン賞商工会議所会頭賞を受賞。2012年7月にアンテナショップ「うなぎの寝床」を立ち上げるとともに九州ちくごのアンテナショップ運営をはじめ、地域文化商社として展開。現在では、その土地らしさ(NATIVE)の風景(SCAPE)をつないでいく意識を更に進化させ、九州全域を中心にした日本の地域文化、ネイティブなランドスケープをつなぐ場所として活動中。
https://unagino-nedoko.net/company/

■堀内 康広(ほりうち・やすひろ)
神戸市垂水区にあるデザイン会社「トランクデザイン株式会社」代表取締役。
「ここから、新しい未来の地図をつくりたい」との想いで2009年に始動、社会が今よりちょっと豊かになるデザインを追求している。地場産業のプロデュースやブランディング、百貨店広告などのディレクションやデザインを幅広く手がけ、2011年には兵庫県のモノづくりを紹介する「Hyogo craft」を立ち上げる。兵庫県の間伐材や地域材を活かしたオリジナルプロダクト「森の器」、播州織の職人とつくるアパレルブランド「iRoDoRi」・「megulu」、淡路島のお香メーカーともに日常で使えるお香ブランド「Ku」「Daily」など、商品開発から流通支援、海外展開を一貫して支援。近年は兵庫県にとどまらず、日本全国のものづくりの支援を行い、自らが起点となりヒト・モノ・コトを結びつけ、新しい価値を創造するセルフプロジェクトも手がける。
https://trunkdesign-web.com/philosophy.php

■ジャスパー・モリソン(Jasper Morrison)
ロンドン出身のプロダクトデザイナー。ここ数十年来、最も成功したプロダクトデザイナーの一人として、「スーパーノーマル」という独自のデザイン哲学を掲げ、本当の意味で私たちの暮らしを豊かにする、シンプルで実用的なデザインを追及し続けている。 ジャスパー・モリソンによる製品は、ニューヨーク近代美術館や世界の著名な美術館に収蔵されている他、ヴィトラとともに、オールプラスチックチェア、ソフトモジュラーソファ、ハルチェアのシリーズなどを開発、発表している。
https://www.vitra.com/ja-jp/about-vitra/designer/details/jasper-morrison

■株式会社TSDO
東京出身のグラフィックデザイナー佐藤卓が、1984年に設立したデザイン事務所。
佐藤卓は、1979年東京藝術大学デザイン科卒業、1981年同大学院修了。株式会社電通入社、「ニッカ・ピュアモルト」商品開発、「ロッテ キシリトールガム」、「明治おいしい牛乳」、「S&B スパイス&ハーブ」「金沢21世紀美術館」、「国立科学博物館」などを手掛ける。
https://www.tsdo.jp/portfolio.html

■軽井沢風越学園(かるいざわかざこしがくえん)
長野県北佐久郡軽井沢町に所在する、私立の義務教育学校と幼稚園が一体となった混在校。
楽天創業メンバーで副社長を務めた本城慎之介が理事長、東京学芸大学准教授を歴任した岩瀬直樹が校長・園長。「すべての子どもが自由に生きるための力と、自由を相互に承認する感度を育む」という理念で経営。
https://kazakoshi.ed.jp/

■株式会社ヤマチク
熊本県南関町に本社工場を構える箸メーカー。
1963年に創業してから半世紀にわたり、純国産の天然竹を人の手で一本一本刈り取り、削り、一貫して「竹」の素材を生かす製品づくりに取り組んでいる。現在の日本で純国産の竹箸を作ることができる会社はヤマチクだけ。 竹にまつわる仕事を持続可能なものにしていくために、竹を切り出す切子さんから消費者までの間に、まっすぐな循環を作り出す必要があると考え、孫の代まで持続可能な、ものづくりを意識している。
https://www.hashi.co.jp/about/

TEXT: Sukkirist